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女性バリスタ初の頂点へ(産経新聞)

 来月、サッカーW杯と同時期に、カフェブームで注目されるバリスタの世界一を決める「ワールド・バリスタ・チャンピオンシップ(WBC)」が開かれる。日本代表として出場するのは、長野県にあるコーヒー専門店「丸山珈琲」小諸店の店長、中原見英(みえ)さん(32)だ。語学力とさわやかな笑顔、そしてコーヒーへの情熱を武器に、女性バリスタ初の世界の頂点に挑む。(榊聡美)

 ◆生産者の情熱を胸に

 昨年、約160人のバリスタがしのぎを削った国内大会で、中原さんを優勝に導いたのは中米・グアテマラ産の豆だった。

 決勝はエスプレッソ、カプチーノ、創作エスプレッソドリンクの3種類を各4杯、15分以内に作る。味、技術に加え、使う豆の特長や自らのこだわりなどを説明するプレゼンテーションも評価の対象になる。

 中原さんは大会前、グアテマラの小規模生産者のもとへ足を運んでいた。

 「努力を重ね、良質な豆を作っているにもかかわらず、多様な問題を抱えて、恵まれた暮らしとはかけ離れていた。そんな現状を目の当たりにして、無力さを感じました」と振り返る。

 大会は彼らの豆を紹介するまたとないチャンスだった。外国人の審査員にも自分の言葉で思いを伝えたいと、決勝は英語で臨んだ。そして、バリスタ歴わずか3年半で日本一に輝いた。

 賞金の10万円は水道を引く費用に、と感謝の気持ちを込めてグアテマラへ贈ったという。

 ◆参加国は50カ国以上

 バリスタは深い知識と技術を持つ、いわばコーヒーのスペシャリスト。だからこそ、生産者や焙煎(ばいせん)人の思いまでも一杯のコーヒーに託す。

 「WBCでも『機械』にならず、いかに『人間』になれるかがカギですね」と中原さんは話す。

 大会は6月23日から3日間、ロンドンを舞台に世界50カ国以上のチャンピオンが集まり、開催される。これまで、日本人の最高は2位。WBCに詳しい丸山珈琲代表の丸山健太郎さん(42)は「この時期の日本人選手は英会話を必死に勉強していた。でも、英語教師の経験がある彼女の場合、言葉の心配はいらないから」。

 大きなエスプレッソマシンを繰り、店長業の傍ら、本番さながらのトレーニングが続く。

                   ◇

 ■「日本一」のコーヒーのいれ方

 「日本一のバリスタ」の中原さんは、家庭でおいしいコーヒーを楽しむには、プレス式コーヒーメーカーを勧める。用意するのは、ふたとプランジャー(金属フィルター)が一体となったガラス製ポット、中粗びきのコーヒー豆16グラム、熱湯350cc(1、2人分)。

 まず、コーヒー粉をポットに入れ、粉全体にかかる程度の熱湯を注ぎ、30秒蒸らす。残りの熱湯を注ぎ入れてふたをする。最初に湯を注ぎ始めてから4分後、プランジャーを押し下げて出来上がり。

 紙や布のフィルターと違って素材の味をすべて抽出するため、高品質で新鮮な豆を使うのがポイントだという。

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